『シリーズ日建商事 雑感』 その15
前にも書いたが、オールアンカーの製造会社は三幸工業(現在のサンコーテクノ)と言って、
当時は千葉県流山市の田んぼの中に2間×3間のプレハブの工場だった。
初めて訪ねた時、田んぼの畦道を歩いて行ったが中に機械は3台くらいしかなく、
失礼ながら工場などと言える感じではなかった。
その頃はオールアンカーもBタイプのみで私はコンクリート用(Cタイプ)を作ってくれるよう依頼していた。
しかし、技術的にうまくいかず最初は「もうやめようかと思っている。」と言う返事だったが、
私の再三の要望に「何とかやってみよう。」となった。
しばらくしてCタイプが出来上がり、まず3分60のサイズを主流として私は建築現場へ行き、
色々な業者にいっぷく時や昼休み時にPR。
火薬を使わずに引き抜き強度が出る事や誰でも施工が出来る事を力説した結果、
次第に使用する業者が増えてきた。
その結果オールアンカー用の下穴をあけるマキタの振動ドリルも毎日のように売れるようになり、
その都度山形マキタに現金を持って行き、買ってこなければならなくなった。
2ヵ月程経過した後、当時の山形マキタの遠藤所長が「こんなに出るのなら代理店を紹介しよう。」
ということになり、三枝金物さんを通して伝票買い出来るようになったのである。
( 続 く )
更新日:2014.7.9