『シリーズ日建商事 雑感』 その17
我社の業績も次第に上昇し、人も増え、
事務所も駐車場も狭くなったので、山形市浜崎12-14の土地を購入した。
その土地へ社屋を建てて移転した。
これでようやく会社の不動産を持つことが出来た。
文無しで創業して以来13年目のことである。
その間オイルショックを経験している。
産油国から石油が入って来ない。
当然商品の値上がりも著しく、その話はテレビのニュースでも新聞でも報道した為に、
さしずめ日常生活品であるトイレットペーパーや石鹸、
プラスチック製品などが手に入りにくくなるのではと、大勢売り場へ押しかけた。
中でもトイレットペーパー売り場はミツバチの巣かアリの巣状態であり、
家庭の主婦は血相を変えて買いだめに走ったのであった。
全国的な景気低迷時、メーカーの三幸商事は代理店に対する与信に警戒を強め、
残念ながら全国代理店会を解消した。
只我社はそれまでの方針としてアンカー以外にも商材を広げていた。
以前から代理店会議ではアンカーのみの販売にするよう要求される事もあったが、
私はこの方針を変えずに通して来ていた。
結局それが後々良かったと思う。
アンカー一本でやってきた代理店は、景気の落ち込みの直撃をまともに受け、
結果的に倒産の憂き目にあう所も出ていた。
更新日:2014.7.10